魔羅太郎と黒光りZの旅 #53

こんにちは!魔羅太郎です!

アマテラスとスサノオの誓約から生まれた「八王子」のうち、5人の男神は次の5人です。
①天之忍穂耳(あめのおしほみみ)
②天穂日命(あめのほひ)
③天津彦根命(あまつひこね)
④活津日子根命(いくつひこね)
⑤熊野久須毘(くまのくすび)

①の天之忍穂耳は「記紀」では、アマテラスに「大和国」に東征するよう言われるんですが、行きたくないと言った結果
、子である「瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)」が大和に向かうことになっています。天皇家の祖神です。アマテラスの孫なので天孫=「孫」です。

天忍穂耳(おめのおしほみみ)。記紀においては、アマテラスの子だが、竹内文書ではスサノオとの勢力争いの中で戦死したアマテラスの夫であるとしている。

天穂日命(あめのほひ)

これが、正統竹内文書では次のように説明されています。
①の天之忍穂耳はスサノオと政略結婚する以前に結婚していた相手で、スサノオとの戦いで戦死したアマテラスの「配偶者」ということなんだそうです。
日向族の祭祀王をアマテラスとするなら、オシホミミは統治王ということでしょうか。
天之忍穂耳の正式名称は「正哉吾勝勝速日天忍穗耳尊(まさかあかつかちはやひあめのおしほみみのみこと)」で、「かつ(勝つ)」という字が3つも入っています。
これは「負けて」亡くなった怨念を慰める「言霊」であり、「御霊」の考え方で付けられた名前です。戒名的な。この話も前にしましたね。

天津彦根(あまつひこね)、活津彦根(いくつひこね)全国的に祀られている神社も多い。 彦根の名称は活津彦根(いくつひこね)から。熊野久須比=熊野奇霊(くすひ)で熊野大本宮の祭神でもある。一説には「奇す」=「櫛す」で国を整える、社会を整えるというような意味ともいわれる。

 

「記紀」に詳しい方ですと、時系列が前後してしまうではないかと感じると思うのですが、「記紀」の編纂に携わった「藤原不比等」の巧妙なところは「人」を分け、
「時代」をわけ、「事件」を分けることで、事実を意図的に不明瞭にしているところなんです。
「記紀」の神話部分が意味不明なのは、こういうわけがあるんです。
おかげで魔羅太郎みたいな人間には解き明かす楽しみがあるわけですが‪w。

ですから、「記紀」天之忍穂耳の「弟」であり、アマテラスの「孫」とされる「瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)」はアマテラスと日向族内で婚姻を結んだ元夫、
天之忍穂耳の「子」であることになります。
これが事実とすれば、考えられるのはアマテラスの夫である天之忍穂耳が出雲族との戦で戦死し、
日向族そのものが出雲族の支配下になったことを隠蔽する思惑があったのではないかということです。
最終的に「日向族」の「瓊瓊杵尊」が天皇家の祖となる訳ですから、黒歴史の隠蔽です。
日向族側は出雲族との争いで、武力に勝るスサノオに統治王たるオシホミミがヤられて、
出雲族に主権を奪われたなどという歴史は消してしまいたいでしょう。

5人の男神は、日向族系の兄弟ということでしょうか。
または、九州において日向族が平定した部族長や有力者かもしれません。
「記紀」において、この5人は縦の時間軸、つまり親子関係として記されています。
しかし、アマテラスとオシホミミの子供たちであるならば、同時代、歴史的スケールでいうなら、
横の時間軸となります。ここでも、「記紀」編纂で「時間の嘘」が使われています。

次回は八王子のうち、「三女神」についてお話します!

つづきますっ!