こんにちは!魔羅太郎です!
ヤマタノオロチと製鉄の関わりを示すもうひとつの話をしますと、オロチは大蛇、ヘビですよね。
ヘビ、蛇神は円環と再生の象徴として、世界中で古代の信仰対象とされてきました。
ウロボロスなんか有名です。自らの尻尾をくわえたヘビもしくは竜です。
ウロボロスは古代エジプト文明でうまれたとされ、フェニキア人がギリシャ文明に伝え、
中国にもこの意匠(デザイン)は確認されています。
円環と再生は、沈んでは登る太陽と結び付けられ、太陽神とも関係があります。
飛鳥の大神神社(おおみわじんじゃ)の祭神は三輪山(みわやま)を神奈備(かんなび)としていますが、
山体が蛇がとぐろをまく姿として蛇も祭神です。※神奈備は簡単に言うと、神様が降り立つところのことです。
主祭神の大物主(オオモノヌシ)は大己貴命(オオナムチ)とも呼ばれ、ヘビに化身するハナシが残ってます。
魔羅太郎はこの大己貴命(オオナムチ)はスサノオのムスコ、五十猛神(イソタケル)であり、
猿田彦(サルタヒコ)であり饒速日(ニギハヤヒ)だと推測しています。
そうなると、出雲大社の大国主命(オオクニヌシ)も同一人物となってしまいます。
なにを訳のわからんことを言ってるんだと思われるかもしれませんが、ここが神話時代のややこしいとこなんです。
一人の人物の呼び名が複数あることは珍しくありません。これは、役職名であったり、地域ごとに使われた尊称であったりするからです。
奈良では農耕と製鉄を伝えた大物主(オオモノヌシノカミ)であり、同時に太陽神である饒速日(ニギハヤヒ)であり、
伊勢の豪族長である五十猛神(イソタケル)であり、同じく伊勢の道開きの神であり、製鐵神である猿田彦(サルタヒコ)であるという具合に。
個人を特定する名前が無いのは、現代とは名前の感覚が全然違うからなんです。
本当の名前を誰にも教えないコトが多いんです。だから歴史書の中に実名がないんですね。
名前を知られることは、命を握られることになると考えていたんです。
千と千尋の神隠しでも、主人公の千尋は、湯屋の魔女に名前を取られてしまいましたよね?
こんなところにも、宮崎アニメ出てきますねw。有名な坂本龍馬も、西郷隆盛も本名じゃなく「通り名」で通称です。
実名は「諱、忌み名(いみな)」と言って、死ぬまで人前で呼ばないことになってます。むかしの人にとって名前は特別な意味があったんですね。
名前、とくに苗字を付ける義務が出来たのは明治になる頃です。これは「平民苗字必称義務令」と言って、徴税のために戸籍を近代化したからです。
江戸時代は寺の檀家の管理が、戸籍みたいなもんだったんですよ。
何とか村の太郎(長男)みたいなもので、名前を持ってるのは、貴族が武士階級。
古代の天皇は、褒美に名前をつけてあげるっていうのがありましたからw。ノーコストのご褒美w。それでも、みんな喜んだんですね。
それほど、文字の意味が貴重な時代だったんです。
脱線してしまいましたw。三輪山の大己貴命でしたね。
蛇神信仰はあらゆる信仰対象と結びついてきた
オオナムチの元の意味は「大穴持ち」で、この穴は肛門がデカかった訳じゃなく、たたら製鉄と関係があります。
たたら製鉄では炉の地下構造として、床釣という高温維持と防湿のため、深さ3メートルほどの穴を掘りました。
「大穴持ち」の穴はこの穴のことであり、前に書いた「鉄穴流し」の穴のことを指していると考えています。
なので、大己貴命(オオナムチ)は製鉄神=巨大製鉄所所長としての呼び名だったんじゃないでしょうか。推測ですがw
そして大己貴命(オオナムチ)は大物主(オオモノヌシ)で蛇神です。
製鉄と蛇神、製鉄とオロチのハナシ、終わらなくてすみませんw。
ああっ💦
また、紙面が尽きてしまいましたw。
次回に つづきますっ!
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