魔羅太郎と黒光りZの旅 コンセプトカー編#26

こんにちは!魔羅太郎です!

 

自動車が発明されて100年あまり、T型フォードが
大量生産される前まで、自動車はシャシー、エンジン、
ボディなど、専門の工房で一台一台、手作りさせていました。

フロントに12気筒を搭載したFRスポーツ、直線路の多いアメリカ(最大マーケット)では、フロントエンジンのほうが直進性がいい。

エンジン横置きでFR的プロポーションを実現している。

ミウラと比べると、Aピラーの付け根がFF車のように、フロントサスペンションの真上まで前進している。やはり、12気筒を縦置きしている分、キャブフォワードといえる。

ランボルギーニ・カウンタック。ミウラとは違い、12気筒を縦置き。ピラーやタイヤ、座席の位置など、512BBに近いことが分かる。

ヨーロッパ、とくにイタリアは、中世から金属甲冑製造などがさかんで、
金属加工技術、とくに圧延加工、いわゆる叩き出し技術をもつ
職人がたくさんいました。

金属を治具にあてがって、木づちなどで叩いて立体物を
形作っていくのが『叩き出し工法』です。

この技術者、工房が近世になって、自動車のボディを制作する
『カロッツェリア』になりました。

カロッツェリアのなかでも、ベルトーネや、トゥーリング、ピニンファリーナが
有名ですね、、

512BBフロントのオーバーハングを伸ばして、フロントノーズの長さを稼いでいる。

512TR・テスタロッサこれはゲームのCG。90年代のフェラーリですが、中身はエンジンブロックとも上の512BBとほぼ同じ。

特にピニンファリーナは、フェラーリ創業当初からボディデザイン、制作、
生産までを行っており、21世紀に入ってからは、フェラーリ社内の
チェントロ・スティーレ(スタイル・センター)でデザインされることが多くなったものの、
今でもフェラーリといえば、ピニンファリーナというイメージが強いですね、、

FRの12気筒・デイトナ、512BB、328GTSなど
70~80年代にかけてフェラーリの名車の数々を手掛けてきました。

70年代初頭にランボルギーニ・ミウラが発表されました。
それまでサーキットで走るレーサーのパッケージングであった、ミッドシップを採用。
12気筒エンジンを搭載したミッドシップマシンはスーパーカーと呼ばれました。

328GTB

F40のベースになった、競技オモロゲート車両、288GTO。うえのGTBと似ていますが、エンジンの搭載方法、トランスミッションの位置など、こちらは本格的なレース仕様。

当時は、スポーツカーと言えば、伝統的なFRクーペでしたので、
カロッツェリア・ベルトーネが手掛けたミウラも、ミッドシップでありながら
FRのようなシルエットをもっていました。
ミッドシップスポーツの市販乗用車が存在しなかったため、カタチは手探り状態でした。
カッコイイクーペの形といえば、FRクーペでしたので、ミッドシップなのにフロントにエンジンが
載るほどロングノーズで、リアタイアに近い位置にドライバーズシートが設定されていました。

大きなエンジンをホイールベースの内側に搭載するために、ドライバーは前輪軸付近まで
キャブフォワードするのが、ミッドシップ・パッケージングの文法と言えますが、このころは
ミッドシップであることの優位性を活かしきれないデザインに終わっていたということです。

ミウラはそのスタイリングをFRに似た形にするために、12気筒をわざわざ横置きにしています。
縦軸方向のヨーモーメントに不利な横置きですから、運動性能よりミッドシップ、12気筒、これらのワード
ありきの企画だったといえます。実際にランボルギーニの社長、フェルッチオ・ランボルギーニは贅沢なGTを
作ることに興味があっても、レース活動には無関心でした。

レースをやる為に、市販車を売ってたエンツォとは対照的ですね。
エンツォはレース車に関心はあっても、自社で売る乗用車には無関心でした。
しかし、ランボルギーニがミウラを出したことで、フェラーリの顧客がそちらに流れだすと、
まけじとミッドシップスポーツ、512BBを発表します。

最近のフェラーリ、

 

さすがにフェラーリ、こちらは12気筒を縦置きにしました。挟角180°のV12を搭載した
ベルリネッタ・ボクサー(ボクサー=水平対向名乗っていますが、正確には180°V12)、
メカニズムはレーシーな合理性を持ち合わせていましたが、ボディディメンションはFRに近いものでした。

この当時の顧客に、後のカウンタックのような、ミッドシップディメンションはまだ早かった、
理解が追い付かないという判断だったのでしょう。翌年発表のカウンタック以降、ミッドシップスタイルは
定着し、エキゾチックカーの代名詞になりました。マルチェロ・ガンディーニのデザインです。

さて、しかし、魔羅太郎はスーパーカーブーム世代なので、ミウラやBBのデザインが刷り込まれてます、、
昨今のフェラーリは、滑っとしたデザインが今一つ刺さりません、、
512BB、328GTS、348GTS、F355、328GTSから288GTOを経由して、
F40で昇華する70~90年代初頭のピニンファリーナデザインが.ザ・フェラーリなんですね、、

90年代にフェラーリのフラッグシップといえば、512BBのメカニズムを継承、ド派手なボディをまとった
512TRテスタロッサです。ハード的には古い基本設計ですので、いまのフェラーリ、他のスーパースポーツと
比べると、曲がらない、曲がり始めると後ろを向きたがるなど、スポーツカーとは呼べない代物だったかもしれません。
しかし、ピニンファリーナの流麗なデザイン、リスクのある運動性能などがモンテゼモロ以前のフェラーリらしくて、
たまらないです、、危険なクルマが本物という、変なロマンがありました、、

テスタロッサのシルエットを現代風に

うえのデザインと、サイドパネルの形状が違います

今回はStable-Diffusionを使って、テスタロッサの写真に、LoRaでコンセプトデザイン、現代性を盛り込み、
魔羅太郎の趣味でプロンプトを入力、生成してみました。

現代の基準で、テスタロッサのように12気筒をミッドに積むとこういう車体デザインにはなりません。
V6とモーター、フロントにバッテリーの一部とモーターを搭載して、重量物全てをホイールベース内に収め、
前後重量配分を50:50にするとこういう形になるかもしれない、、というコンセプトカーです。
やっぱり、デッキが短くノーズが長いプロポーションは時代を問わずかっこいいと思います。

つづきますっ!

 

 

 

 

 

 

 

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